2006年06月23日

他国による検閲の結果決定された輸入再開だってさ

 ここのところ福井総裁問題ばっかり採り上げていましたが,論点は出尽くしたようなので別の話題を採り上げよう。ずっとウォッチしている牛肉問題です。

 日本中がサッカーごときに熱狂している間にいくつか大事な決定が為されています。アメリカの牛肉の輸入再開を決めたというのもその一つ。これも本質的なところにはあまり注目が集まらず,始めに結論ありきなもんだから無理やり後付けで理由をつけて決定されています。大手各紙がいっせいに社説に書いていますが,どこもみな及び腰。この問題の本質とは,単純に言って「アメリカの業者の検査体制は改善されたのか?前回コケにされた日本側が独自でその改善内容を判定できるのか?」というものですが,結果はご存知の通りです。1月に輸入禁止したときから何も変わっちゃいません。むしろ,このエントリの最後で紹介している衝撃的な事実を見れば,なぜここまでされて再開になるんだよ!と考えるのが本当の(ポチではない)保守です。日米首脳会談でブッシュに報告を義務づけられている小泉ポチ首相としては仕方がないのかもしれませんが,こんなゴマカシ政治ばっかりやった5年間で国民も騙され慣れたようで。ま,好きにしておくれ。

 100歩譲って,アメリカに怒られない事が日本の国益だと主張するポチ保守の論理に従ってみたとしても,これは許せますかね?

(Jun/22/06 NIKKEI NETより引用開始)
【米産牛肉の輸入再開,米が対日制裁法案提出・再開遅延を懸念】
 日米両政府が合意した米国産牛肉の貿易再開について,米議会の一部や生産者の間で懐疑的な見方が広がっている。米上院議員は21日,8月末を期限として実際に輸入を再開しなければ制裁に踏み切る法案を提出。全米肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)は同日の声明で「貿易相手国としての日本の信頼性を疑っている」と強調した。
 制裁法案は民主党のコンラッド,共和党のロバーツ両氏ら超党派の議員が提案した。期限までに貿易を再開しなければ日本からの輸入品に総額31億ドル(約3500億円)の制裁関税を課す内容。31億ドルは1年間,牛肉を輸出できない場合を想定した「被害額」としている。
 法案提案者には対日強硬派として知られる民主党のボーカス議員も名を連ねる。同議員は「私の経験からいって日本を変えるにはてこを使うしかない」と述べ,制裁の正当性を主張した。ただ,米議会の大半は貿易再開を歓迎しているもようで,今回の制裁法案が成立する可能性は少ないとみられる。
(引用終了)

 少数派の動きではありますが,あっちの国の議員はすでにBSEが発症しているおバカさんが何人かいるようですね。こんなことまで言われなきゃならん筋合いはないんですけど。なぜ牛のカタキを輸入品全般で討たれなきゃならんの?ま,アメリカ万歳の方は,この記事をプリントして「ほらアメリカ様が怒っていらっしゃるよ。早く決めないとマズイよ。」って皆に触れ回ってくださいな。

 僕は牛はほとんど食べませんが,もし吉野家の社長だったら,日本政府に献金して輸入再開を促すんじゃなくて,アメリカ農務省を訴えますね。「おまえらの対応が不十分だったから儲け損なったやないか!」ってね。年間売上に相当する金額を支払えって訴訟しますね。・・・負けてもいいんですよ。記事のようなことを言われるぐらいならこれぐらいも許されるでしょうってこと。

 さて,おバカさんは牛肉業界だけじゃありませんでした。

(Jun/21/06 アメリカ大使館HPより引用開始)
【日本との牛肉貿易再開への合意に関するジョハンズ米国農務長官の声明】
 今回の合意は,日本との牛肉貿易再開へ向けての新たな一歩ではあるが,米国産牛肉が再度,日本市場に受け入れられるまで,私は満足しない。
 日本の査察チームは今週末米国に到着し,7月21日までに査察を終える。査察が終了し次第,迅速に牛肉貿易を再開することに日本は合意している。
 最終的には,米国の対日牛肉輸出条件を満たした施設すべてが,同時に,日本側に承認されて,日本側による査察が終了することが,われわれの目標である。米国の食品安全検査システムが,単独で効果的なシステムであることを日本が認めることの重要性と,牛肉貿易の再開において日本がそれに応じた行動を取ることの重要性を,私は改めて強調する。
 米国産牛肉貿易の再開にあたり,私は小さな非適合事例が両国の貿易関係全体を中断させないことを期待する。貿易関係全体の中断ではなく,日本はそうした問題をわが国に通告し,妥当ならば個々の積み荷の受け入れ拒否というような,適切な方法について協議することに同意した。
 日本は米国産牛肉の安全性を確認するために徹底的な調査を実施してきた。査察は最終的なステップでなければならない。米国は国内のシステムにおいて数多くの変更を実施し,日本が提起したすべての質問に回答し,さらに,米国産牛肉が安全であるという数多くの事実および科学に基づく保証を提供した。日本との牛肉貿易を再開する時である。
(引用終了)

 この高圧的な文章・・・輸入再開をお願いする立場の物言いかね・・・。「査察が終了し次第,迅速に牛肉貿易を再開する」って,査察の意味分かってんのかね?もちろん分かってるんでしょう。査察して,こりゃあかんわって日本が言い出す時のことを考えていない,もっと言えばそんなこと言わせないってことが丸分かりじゃないのよ。

 一旦合意した直後にクーリングオフしてやろうよ・・・なんちゃって。誰か財務省を一喝して米国債を100兆円ほど売らせちゃえよ。確実に殺されるだろうけど(笑)英雄になれるぞ。

 さて,実はもっともっと大事なことが忘れられています。大手新聞は全く触れる事なく,良心的なブログでしか採り上げられていない,しかしこんな重要な事に触れない方がおかしいというぐらいの衝撃度です。

 そう,日本の検査官が作った報告書をアメリカが検閲して,マズイところを真っ黒にされているんです。証拠はこちらなど。
【真っ黒な調査報告書 これでも米国産牛肉輸入解禁か?】(May/26/06 現役雑誌記者による、ブログ日記!)
 さらに詳細を知りたい方は,こちらへ。
米国における日本向け牛肉輸出認定施設等の査察及び調査結果報告書

 マッカーサーもびっくりの検閲ですね。これに触れないで,何が「国益」なんでしょうねえ。
posted by 時をかける僧侶 at 23:06| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月22日

お土産がいっぱいあれば薮さまも きっと大変お喜びでしょう

 拉致問題について小泉首相は大ポカをやらかしました。三度目の訪朝サプライズを牽制するためにブッシュ・横田会談がもたれたわけですが,主権国の首相を差し置いて宗主国様が動くということのインパクトが大きかったのでしょうか,小泉政権はあわてて宗主国様へのお土産を準備し始めたようです。

(May/18/06 東京新聞より引用開始)
【米産牛肉 輸入再開,来月にも決定】
 米国産牛肉の輸入再開問題で日米政府は十八日に都内で開く専門家会合で,輸入再開の条件について大筋合意する。政府は六月中に輸入再開を決定する公算だ。ただ決定後,日本の専門家による対日輸出施設の事前査察などが必要。このため実際の輸入再開は今秋以降にずれ込む見通しだ。(略)
 六月下旬には小泉純一郎首相が,ブッシュ大統領と会談する予定。しかし,米国の圧力で輸入を再開したと消費者にとらえられれば,大きな反発が予想される。日米政府は首相訪米と関係なく,米国側が輸入条件を守ることができる体制を実務的に整える方針だ。
(引用終了)

 最後の小泉・ブッシュ会談を失敗するわけにはいかないっていうことでしょう。基地移転費用の負担の額もグアム分だけしかまだ決着していない中で,これから6月下旬まではさらなるお土産が用意されそうな予感がします。去年の秋も日米首脳会談の前に急いで輸入再開を決定して,ブッシュに褒められた直後に再度の停止。そのときはアメリカが悪いと強気の発言をしていた首相ですが,アメリカの業者のマインドが全く変わっていない現状で(次の記事参照)なぜ態度をコロッと変える事ができるのか,さっぱりわかりません。

(May/16/06 毎日新聞より引用開始)
【<米国産牛肉>輸入品に骨が混入 香港で3例目】
 香港政府は16日,米国の食肉加工施設から輸入した牛肉に牛海綿状脳症(BSE)の感染防止のため禁止している骨が混入しているのが見つかり,同施設からの輸入を即時停止したことを明らかにした。香港で米国からの輸入牛肉に骨混入が見つかったのは今回で3例目。(略)
 香港では今年3月と4月に,米食肉処理施設からの輸入牛肉に骨混入が確認されている。過去2回の施設は米政府から対日輸出の認定を受けていたが,今回の施設が認定されていたかどうかは不明。
(引用終了)

 記事の日付に注意していただきたいのですが,16日に香港で違反が見つかった直後の18日の会合で輸入再開の方針を決めたわけです。っていうか,そもそもこの香港の記事はベタ記事扱いだったので,忙しいサラリーマンはタイトルすら目に入っていないのではないかと思われます。必要以上に騒ぐのは無意味だとは思いますが,アメリカの業者の不手際が全く改善されていないという本質が変わっていないのに,よく輸入再開なんて決定できるなって感じです。逆に言えば,こっそり再開しないといけないぐらい小泉政権は追い込まれているということが言えるのかもしれません。

 で,この流れを受けて昨日今日と毎日新聞と読売新聞が社説を書いているので見ておきます。どちらも論理が倒錯したおかしな社説になってます。

(May/22/06 毎日新聞社説より引用者による要点箇条書きにて引用開始)
【米牛肉輸入再開 今度こそ輸出の条件を守れ】

  • 日米の専門家会議は,米国の食肉処理施設は米国産牛肉の対日輸出条件を守る体制が整いつつあるとの認識で一致した。
  • 米国産牛肉の輸入を再開するためには,米国側が,米国は条件を守る体制を整えたと日本側を納得させる必要があった。
  • 米国産牛肉の輸入再開は,日本の消費者の食の安全の問題であり,小泉純一郎首相訪米のような外交日程とからませる性格のものではない。しかし,日本の専門家が米国の報告に納得したのであれば,輸入を禁止し続ける理由はない。
  • 政府は米国の条件順守体制について日本の消費者とじっくり意見交換し,米国の施設を査察して条件順守を確認できれば,輸入を再開すべきだろう。
  • しかし,日本の専門家が米国の報告を受け入れたとしても,日本の個々の消費者が納得したわけではない。
  • 米国の牛肉輸出関係者は,日本の政治家や行政にではなく,消費者に目を向けなければならない。
  • 米国の行政当局や牛肉輸出関係者が短期間に,意識や体制を変えられるのか,疑問は払拭(ふっしょく)されていない。
(引用終了)

 実は毎日新聞が触れていない大きな問題があります。「日本の専門家が米国の報告に納得したのであれば,輸入を禁止し続ける理由はない。」という部分をしっかり検証していないのです。いいですか。輸入再開に慎重だったプリオン調査会の委員の半数が今年3月末に辞任しているという事実を,おそらく毎日新聞は意図的に隠ぺいしているのです。
【プリオン調,委員の半数が辞任「牛肉輸入再開に責任」】(Apr/04/06 YOMIURI ONLINE)
※もっと詳しく知りたい方はこちら。
【プリオン専門調査会は瓦解か?】(Apr/05/06 Speak Easy)
【狂牛肉輸入推進委員会】(Apr/04/06 きっこの日記)

 反対派(慎重派)を除外してイエスマンの茶坊主にすげ替えてる専門家集団の動きに触れず,「日本の専門家が米国の報告に納得したのであれば・・・」なんて書くのはインチキです。結論先にありき,そのものです。自ら「米国の行政当局や牛肉輸出関係者が短期間に,意識や体制を変えられるのか,疑問は払拭(ふっしょく)されていない。」なんて書くくせに,専門家がゴーサイン出せば輸入再開せよ,なんて僕だったら恥ずかしくて書けませんね。

 読売も同じ論理倒錯が見られます。アメリカ産牛肉問題で脳みそがプリオンに犯されたかのような社説を書きまくってきた同社ですが,今回さらに恥を広げています。

(May/21/06 読売新聞社説より引用者による要点箇条書きにて引用開始)
[米国産牛肉]「危険部位混入の失態繰り返すな」

  • 日米の専門家会合が再開条件で大筋合意した。6月には正式決定の運びという。日米関係の懸案の一つに,解決のめどが立ったことは歓迎したい。
  • 米国側は今後,日本向けに輸出する牛肉について,品質管理に万全を期さねばならない。
  • 日本側も,米国任せにせず,日本向けの牛肉処理施設の検査を自ら行うなど,厳しく目を光らせることが肝心だ。
  • 日本側は会合で,35施設を日本の検査官が事前に査察することや,輸出再開後に米国の検査官が実施する抜き打ち検査に,日本の検査官が同行することなどを要求した。米国側は,受け入れに前向きの姿勢を示しているという。日本側の要求は当然だ。この要求が最終的に受け入れられるよう,今後,細部を詰めなければならない。
(引用終了)

 「日米関係の懸案事項が減るから歓迎する」なんて,まともな神経の持ち主なら書けないね。なにが愛国なのよ。
 「米国任せにせず,日本向けの牛肉処理施設の検査を自ら行うなど,厳しく目を光らせることが肝心」というのも無茶苦茶。事前にどこの工場を視察するかを告げて許可が下りて初めて検査できたとしても,テスト前に試験問題と解答を教えているようなもので,全く効果は上らないでしょう。そして,最後の文章を読めばお分かりの通り,アメリカ側への要望が通らないうちに輸入再開を決定するということまで露呈しているわけで,我々国民としては,なぜ今輸入再開なのか?という疑問がさっぱり解明されません。な〜んだ,しょせんはブッシュへのお土産じゃん!ってのがバレバレ。支持率30%しかなくなって酒浸りでローラ夫人に三行半を突きつけられそうになっているオヤジに,牛肉と3兆円と医療制度改悪と新会社法のお土産セットを揃えて,最後の花道を飾るってか。日本の首相って仕事も楽でいいなあ。
posted by 時をかける僧侶 at 20:15| 兵庫 ☁| Comment(1) | TrackBack(1) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月30日

今でさえザルの検査を縮小し どこに向かうか狂牛の群れ

 あまりにも腹立たしいのでこの話題には極力触れたくないのですが,見逃せない動きが出てきた以上は無視するわけにもいきません。例によってアメリカのBSE対策です。

(Apr/29/06 YOMIURI ONLINEより引用開始)
【米がBSE検査体制大幅縮小,対象頭数10分の1に】
 マイク・ジョハンズ米農務長官は28日の記者会見で,米国内でのBSE(牛海綿状脳症)発生を受けて2004年6月に始めた米国産牛に対するBSE拡大検査を近く終了し,検査体制を大幅に縮小すると発表した。
 これまでの検査で「米国が極めて健全な飼育環境であることが分かった」ためとしている。農務省は今後,検査頭数を現在の10分の1程度の年間4万頭前後に削減して抽出検査を続ける方針だが,日本などから検査縮小を不安視する声も出そうだ。
 農務省はこれまでに,無作為抽出などで合計約70万頭を検査した。その結果,統計的に見て米国内で飼育されている約4200万頭のうち,BSE感染牛は「4〜7頭に過ぎない」と結論づけた。
 長官は,5月2日にスイス・ジュネーブで中川農相と会談することを明らかにした。日本に対しては,検査縮小に対する理解を求めるとともに,改めて米国産牛肉の早期輸入再開を求める考えを示した。
(引用終了)

 これまでに何度も怒りを通り越して呆れてきた僕ですが,まあこの記事を読んで呆れない日本人は誰一人いないと思いますね。特に最後の文章ね。日本の全頭検査を非科学的だの世界基準ではないだのとアメリカに尻尾振って国益を売り渡そうとしてきた読売新聞が,アメリカ側の数々の不手際の際にも売国言論をやめずに輸入再開をと叫んでいましたが,この記事が出た段階でも同じように吠える事ができるんでしょうかね。「統計という科学的な手法により安全性が立証された以上,日本はいつまでも輸入再開をためらうべきではない」とか社説で書くんですかねえ。日本で一番読まれている読売新聞こそ,きちんと「日本の」国益を考えてまともな主張をしてもらいたいもんです。

 同じ日にこんな記事もあったことを見逃してはいけません。

(Apr/29/06 共同通信より引用開始)
【米国産牛肉に骨混入 台湾,業者を輸出禁止】
 29日付の台湾紙,自由時報によると,台北国際空港で米国から輸入された3箱の牛肉(計約45キロ)に禁止された骨が混入しているのが見つかり,台湾当局は28日,輸出した米国の食肉加工業者タイソン・フレッシュ・ミーツのネブラスカ州の加工場に対し無期限の輸出禁止措置を取った。
 台湾当局は牛海綿状脳症(BSE)の感染を防ぐため,骨などの危険部位を取り除くよう米側に求めている。今回の事態を受け,米政府に輸出牛肉の管理強化を求めたが,全面的な輸入禁止は行わなかった。
 当局の対応について一部の立法委員(国会議員)からは「手ぬるい」として,全面禁止すべきだとの声も出ている。
(引用終了)

 日本だけじゃないわけです。いったい何例目ですかね。こういうことを平気でやり続けて,自己反省せずにごり押ししてくるってのは外交戦略上はあっぱれだとは思いますが,言うまでもなく日本はわざわざそんな愚論に耳を傾ける必要はありません。ただでさえ3兆円の軍事再編での支出が発生してしまうような事態になっているんだから(日本の新たな予算をドルに変えるので基軸通貨ドルをまたしても日本が守る役目をひきうけたわけ),これ以上アメリカに譲歩はいらんでしょう。こんなこと飲んでたら,次々とやってくるアメリカの要求,たとえばイランにも自衛隊派遣しないといけなくなるだろうし,アザデガン油田の開発も中止しないといけなくなるでしょう。だから今が大事。牛肉なんてイラン!と言ってやれ。

 蛇足。
 さっきもカッコ書きで書きましたが,日本は新たな財源で3兆円を調達(財務省は増税と言っている)してアメリカに渡すらしい。新聞などは算出根拠がわからんだのオープンでないだのと書いてますが,そんなのドルを支えるために日本にカネ出せって言ってるだけなんだから根拠も糞もあるわけがない。ウォンを釣り上げて韓国にワロス介入(注:2ch用語)でドル買いさせてきたのが不調になっており,中国の外貨準備高が異常なレベルに達した今,もはやドルを支えられるのは日本の円しかないんです。ここまで読まなきゃいけませんね。

 参考まで。
【何かおかしくはないか】(Apr/29/06 沖縄タイムス社説)
posted by 時をかける僧侶 at 21:16| 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(1) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月25日

プリオンに犯され妄言長官さん これを突けずばメディアなど不要

 久しぶりに牛肉の話題をしよう。彼岸参りでほとんどテレビを見ていないのですが,新聞を読む限りでは以下にあげるようなニューズを大きく採り上げたものはありませんでした。こんな扱いじゃあ困るっていうニューズばっかりなんですけど。
※永田メールの西澤孝なんて事件当時からインターネットで出てた名前。そんなもんに今更ニューズ価値ねえよってのが僕の本音。

(Mar/17/06 読売新聞より引用開始)
【牛肉骨混入「どこでも見られる」…米農務長官】
 マイク・ジョハンズ米農務長官は16日,ワシントンで記者会見し,香港に輸出された米国産牛肉から,BSE(牛海綿状脳症)対策で除去すべき骨が混入していた問題について「食肉処理で骨の小片が紛れ込むことは,世界中どこのどんな処理でも見られるものだ」と述べた。
 「問題の肉を輸出した処理施設は,混入した骨の小片が許容範囲だったと考えている」とも述べた。
 この問題が日本の牛肉輸入再開に与える影響については「問題になるとは思わない」と強調した。
 しかし,日本側が米国産牛肉の輸出検査や手続きのずさんさに不信を募らせるなかで,長官がわずかな混入は許容範囲としたことは,今後の輸入再開をめぐる日米交渉にも影響しそうだ。
 香港に牛肉を輸出した米食肉大手スイフト・ビーフ社の施設は,日本が昨年12月に米国産牛肉の輸入再開をいったん決めた際,日本政府が査察したうちの一つ。査察では,BSE対策のための特定危険部位の除去などは「適切に行われている」とされていた。
(引用終了)

 違反なんてどこでも見られると長官自らが証言したわけですが,同時に日本の輸入再開には影響を与えないと思っているらしい。あーついに長官も脳みそがプリオンにまみれたようで。ご愁傷様です。

 ここまで来ちゃったらいくら日本政府を脅しても国民が食べないよ。そういえば「すき屋」は大きな広告入れてアピールしてましたね,「自社独自の現地調査の結果,アメリカ牛肉はとてもお客に出せるシロモノではない」っていうような内容で。吉野家はどういう手に出るんかいな。日本でBSE牛が出たときにいち早く「当社はアメリカ産牛肉しか使用しておりません」とデカデカと掲げていたマクドナルドは元気で営業してますけど。

(Mar/20/06 毎日新聞より引用開始)
【<米産牛肉脊柱混入>米政府回答書は「特異」 農水,厚労省】
 米国産牛肉に脊柱(せきちゅう)(背骨)が混入した問題で,農林水産省と厚生労働省は20日,日本側の質問状に対し米国政府が送ってきた回答書(英文)を公表した。混入問題は「特異」だったとの従来の見解を改めて強調した内容だ。
 回答書によると,混入があった食肉処理施設がある地区には当初,対日輸出認定施設がなかったことから,地区を担当する米農務省の担当者は05年12月に開かれた対日輸出条件の説明会に出席しなかった。今年1月になって問題の施設は認定を受けたが,その情報も現場の検査官に届いていなかった。いずれも特異なケースで,他の対日輸出施設には問題がないとしている。
 今週中にも,米国側から専門家が訪れ日米協議を予定している。農水,厚労省は回答書が日本側の疑問に十分答えているかどうか精査して協議に臨む方針だ。回答書は両省のホームページにも掲載した。
(引用終了)

 こういうのは「特異」とは言わないよね。「怠慢」としか呼べませんな。いずれにしても3日前に長官自らがのたまわった言葉を忘れんなよ。どこでも起こってることを「特異」って言わないのよ,日本では。っていうか英語で何と書いてたんでしょうね(調べる気力も起こらない)。

(Mar/21/06 MSN毎日インタラクティブより引用開始)
【米国産牛肉問題:早期輸入再開に期待 米農務長官】
 ジョハンズ米農務長官は20日,日本向け米国産牛肉に特定危険部位が混入した問題に関する米側の回答書について,「日本側の質問にできるだけ迅速かつ徹底的に答えた」と強調した。その上で「日本に早期の輸入再開を望む」と強い期待感を示した。ワシントンで記者団の質問に答えた。
 長官は「(混入は)特異なケースだった」と述べ,米側の体制に組織的な問題はないとの見解を改めて表明した。さらに「日本と次の段階を協議したい。必要なら今夜にでも専門家チームを日本に派遣できる」と再開に向けた手続きを急ぎたい意向を示した。
 また,「米議会の不満は強まっており,予測できない状況が生じる懸念がある」と指摘し,対日制裁論議の高まりを防ぐには早期輸入再開が重要との考えを強調した。
(引用終了)

 をいをい。「どこでも見られる特異な事態」っていう矛盾を説明するどころか,「予測できない状況が生じる懸念」って何じゃそりゃ?こんなこと言われて反論しないのは「国益」に反しませんか?産経・読売の両紙さん。

 読売は逃げの体制ですね。男らしくない。アメリカ側のガセネタを証拠に社説を展開してきた自らの不明をまず読者に詫びることから初めろよ。永田議員のガセネタを云々言える立場にないぞ,この新聞には。
posted by 時をかける僧侶 at 22:54| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月01日

たぶん皆僕と同じ事思ってる でも怖いから誰も言わない

 狂牛関連ニューズで,二階堂ドットコムがマル秘情報を提供しています。

(Feb/01/06 nikaidou.comより引用開始) さて,先日背骨付肉が輸入されたが,なんとあれはアメリカと日本の両方の役人の大ポカであることが昨日判明した。農水省ルートいわく,
 「今回の輸入再開にあたり,事前にアメリカからのインボイス(どの部位を送りますよ,という事前の確認書と思ってください)が農水省にきた。実はそのインボイスには,ショートプレートなどの部位のほかに,「背骨付の肉」を送りますと書いてあったのだという。しかし,肉の部位というのは100種類以上あり,かなり専門の人間で無いとわからない。それに加えて英語で書かれていたものだから,農水省の下っ端はもう全然わからない。結局,ろくに確認せずOKという返事を出した。まさか,背骨付肉を送りますと書いてあるとは夢にも思わなかったのだろう。そして,当然ながら背骨付の肉が送られてきたわけだが,日本の検疫官は肉のプロ。箱を見ただけで「なんだこりゃ!」とすぐわかった」
 というのだ。(後略)(引用終了)

 事実かどうかは今後の報道を待たねばわかりませんが(いつものように官邸がマスコミに圧力をかけて潰すかもしれない)中川大臣のクビは間違いなく吹っ飛びますわな。何やってんだか。

 今回の事件で,結局アメリカ側はダメージしか受けていません。イメージは悪化するわ,いままで上手に隠してあった杜撰な管理体制がクローズアップされるわ,メキシコ経由での輸入がばれるわ(ウソ。まだばれてない)散々ですね。でも,待てよ。当然考えられるような根源的な事柄が議論されていないような気がしませんか?

 まず一つ。アメリカでBSEが発見されるまでに輸入されてきた肉は本当に大丈夫だったのか?ということ。
 それから,狂牛病のそもそもの原因とされる肉骨粉の話題がなぜされないのか?ということ。
 
 一つ目。3年前,狂牛病パニックでとりあえずアメリカ産牛肉の輸入を全部ストップしたわけですが,それ以前に日本に入ってきていた牛肉はそれこそ大量にあったわけで,これらが安全だったという証明はされていません。アメリカの検査があのような杜撰なものだったことが証明されたのにも関わらず,どのメディアも今までのことには触れません。ま,問題があったなんて言ってしまうと日本中大パニックになるので,事実であったとしても言えないのでしょうけど。
 吉野家カットと呼ばれるショートプレートは,危険部位である背骨周りの肉まで食べるアメリカ人でさえ食べない部位です。肉骨粉をたっぶり食べた鶏が出す糞に糖蜜をかけて牛に食べさせているような国ですし,これまでのアメリカ産牛肉のすべてについて当然疑問視されてしかるべきだとは思うんですけどね。誰も怖くてやりませんね。

 二つ目。肉骨粉を食べて異常プリオンが発生してBSEになるというのが一般的な説であるのにもかかわらず,相変わらずアメリカでの肉骨粉規制は強化されていません。もちろん,直接,牛に肉骨粉を与える事は禁止されていますが,豚・鶏の飼料に使う事ができますから鶏用に買ってきたエサを牛に食わせる事も制度上できてしまいます。アメリカは市場原理主義が行き届いている国ですよ。たくさん金儲けしたい畜産家は当然,成長を早めて肉付きが良くなる(つまり商品価値が早期に上昇する)ウラワザを使わない手はないでしょう。アメリカの検査が杜撰だの何だのとどうこう言う前に,こっちをなんとかせんといかんと以前から有識者は言ってきているわけですが,どうにもアメリカの畜産業界には通じていません。ハナから日本の言うことなんて聞くつもりもなかったんでしょうけど,結果として政治的な決着を急いで拙速につぐ拙速でミスがボロボロと重なって,彼らは何にも得るものがなくなっています。

 これらの点について,メディアほど最も重要な役割をもっている機関はないわけですが,ライブドア騒動と同じで本質になかなか触れようとしないメディアはその役割を放棄しています。何のために高給もらってんだか,全く。
 これまでの経緯を見ていると,大手のメディアほど,本質をずらして一般国民の注意をどんどん別のものに移動させていく手法が上手ですね(読売の社説なんて噴飯ものです)。とはいえ今ごろになって小泉政権の負の部分があれもこれもと噴出してきているのですが,今までツケを先送りしてきた分,反動も大きくなっていてメディアもさすがに擁護し続けるわけにもいかなくなっているっていうだけでしょう。今からでも遅くないから,しっかり反省して国民の「知る権利」を満足させてくださいよ。

※でもライブドアのように溺れた犬を棒でどつきまわすような態度は二度としないでね。

※ついでに書きますが,ライブドアの粉飾発覚でなぜ東証の株まで暴落したのか,いまだに論理的な説明をどのメディアも出しません。狼狽売りで・・・ってなんじゃ?狼狽したって悪い事したのはライブドアだけでしょうが。ちゃんと,マネックス証券が日中いきなりライブドア株の価値をゼロにしたことが原因だって強調しなさい。ちょこっと報道しただけで済ませやがって。
 ゴールドマン・ザックスが直前に日経225の先物プットを大量に仕込んでいたとか,ゴールドマンで働いていた人間が社長をしているマネックス証券がいいタイミングで先の発表をしたとか,証拠が挙がっているのに,毎日毎日ホリエモンばっかり。何やってんだか,全く。
posted by 時をかける僧侶 at 22:27| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月30日

悪いのはアメリカだけではなかったの 輸入を急いだ理由はどこに

 アメリカ牛肉問題が新たな展開を見せているようです。今日は書評を書くつもりだったのですが,この話題が出れば放っておくわけにはいきません。

(Jan/30/06 東京新聞より引用開始)
【米産牛肉 閣議決定守らず輸入再開】
 昨年十二月の米国産牛肉の輸入再開の決定に際し,事前に担当官を米国に派遣し処理施設を現地調査するとの閣議決定方針を守らなかったことが明らかになった。中川昭一農相は三十日午前の衆院予算委員会で「閣議決定通りにしなかった。この場でおわびさせていただく」と謝罪。(略)
 中川農相は事前調査しなかった理由について「現実には輸入プログラムが動きださないと視察に行っても意味がない」と説明した。
 これに関連し,民主党の前原誠司代表は同日午後,記者団に「農相の罷免は当然だ」と述べ,辞任を求める考えを示した。
 小泉純一郎首相は二十六日の同委で「日本は食品安全委員会の報告を踏まえてきちんと対応した。責められるべきは米国側だ。なぜ日本が責められるのか分からない」と答弁しており,首相の対応も問われることになる。
 民主党の川内博史氏から出された質問主意書に対し,昨年十一月に閣議決定された政府の答弁書には「輸入再開以前に,担当官を派遣して米国における食肉処理施設に対する現地調査を実施することが必要と考えている」と明記していた。
(引用終了)

 報道番組で特集されてましたね。自民党のみっともない部分が噴出している昨今,これもスルーするわけにはいかない大きな問題になっていきそうです。
 決められたことがきっちり守れないのはアメリカだけではありませんでした。日本は大臣がすっとぼけてたっていう大スキャンダル。閣議決定を守る必要がないのであれば閣議なんていらないわけで,どんな言い訳をしても自己保身にしか聞こえません。中川大臣には好印象をもっていたので残念ですが,かくなるうえは堂々と謝罪して責任をとってもらいたいものです。

 大臣の責任論は明日以降きっちり対処されることでしょうから,ここでは詳しくは踏み込みません。この,閣議決定されたとおりに任務を遂行しなかった結果の話をちょっとだけします。

 輸入再開が始まる事前にきっちり調査していれば,アメリカの杜撰な検査体制を見抜けたかもしれません。いや,見抜かれたら困るから「来るな」という指令がホワイトハウスから飛んだのかもしれませんが,逆にアメリカの検査体制の不備が明らかにならなければ,今回の件もこれほど大事にはなっていなかったのかもしれません。どっちにせよ,閣議決定どおりしなかったことの影響は結果論としては甚大であることは確かで,我々が安心してアメリカ産牛肉を食べるようになる機会はさらに遠のいたということは言えると思います。

 あれだけ反対論・慎重論が強い中,押し切って輸入再開が始めたわりにはワキが甘すぎましたね。簡単に民主党に攻撃されるようなウィークポイントを残しておくとは,秘書連中は何やってんでしょうか。隠したかったのに隠せなかった事態が二つも,しかも日米同時に露見したという前代未聞のスキャンダル合戦,非常に見苦しい限りです。自民党にとっては本当に苦しい国会になっていますね。

 ただしネットで情報を探っていると,まだまだスキャンダルの隠し球はたくさんあるようです。安倍官房長官と怪しげな宗教団体との関係だとか,ライブドア関連で自殺した野口氏は実は他殺で自民党議員が関連しているとか,武部幹事長の息子とホリエモンの関係だとか。いくつかはこのブログの左サイドにある「じねん」さんのホームページで詳細図が示されていますので,興味のある方はどうぞ。

 ライブドアの話が出たついでに書いておくと,法律を守っていれば何をしてもいいという言動で批判を受けているのがホリエモンですが,閣議決定すら守れないのが日本の行政でした。カネさえあれば何でも買えると言って反感を買ったのがホリエモンでしたが,疑惑の議員を喚問もせずに国民のカネ(税金)でインチキマンションの住民保障を決めたのが日本の行政でした。粉飾決算で投資家を騙して新聞にたたかれまくっているのがライブドアですが,改革者vs抵抗勢力という二者択一方式の勧善懲悪時代劇で国民の目を欺いて実態を粉飾して先の選挙で大勝したのが自民党でした。

 悪いことは悪い。しっかり反省して謝るべきところは謝った方が国民受けもいいと思いますよ,首相。



 明日の読売の社説が楽しみだなあ(笑)。
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2006年01月22日

ヒューザーに武部にお肉にホリエモン 醜聞まみれの哀れこの世は

 僕にとっては想定外でしたが,小泉首相が米国産牛肉の輸入を全面禁止にすると発表したおかげで,読売は社説に牛肉問題を採り上げざるをえなかったようです。でも僕が予想したような記事にはなってませんでした(当たり前だけど)。というわけで,まずは読んでいない方のために,読売の社説を引用します。

(Jan/21/06 読売新聞社説より引用開始)
[米牛肉輸入禁止]「信頼揺るがす危険部位の混入」
 米国産輸入牛肉への信頼を大きく揺るがす事態である。
 政府は当面,米国産牛肉の輸入を全面的に禁止することを決めた。米国産牛肉に,BSE(牛海綿状脳症)の病原体が蓄積しやすい危険部位の背骨が混入していたからだ。
 米国産牛肉は昨年末,2年ぶりに輸入が再開された。その際,頭部や背骨などの危険部位を,米国側が完全に取り除くことなどが条件となっていた。
 米国側がこうした条件を守っていなかった以上,輸入禁止という厳しい措置を取るのも当然だろう。
 内閣府の食品安全委員会は,米国産牛肉の輸入再開を容認するに当たって,違反が発覚した場合,再び輸入を止める措置が必要だと,農水省などにクギを刺していた。
 日本側は,安全が確認されるまで,輸入禁止を続ける方針だ。米国側がまず取り組むべきは原因の究明である。なぜこのような混入が起きたのか,?$底的に調べる必要がある。その上で,再発防止に全力をあげなければならない。
 そうした努力なしに,日本の消費者の信頼を得ることは不可能であることを,米国側は認識すべきだ。
 米国では,2003年末に初めてBSE感染牛が確認された。日本はすぐ,米国産牛肉の輸入を禁止した。その後,米国側は輸入再開を強く求めてきたが,国産牛に義務付けていた全頭検査を実施していないことを理由に,日本側は拒否してきた。
 問題は,日本の全頭検査が世界でも異例な措置だったことだ。国内からも疑問視する声が上がり,食品安全委の長い議論を経て,ようやく解除された。
 日本ではBSEの新しい国内対策として,月齢20か月以下の若い牛に限り,特定危険部位を除去すれば,検査なしで出荷を認めることになった。
 米国産についても,この基準を適用することで,輸入再開にこぎ着けたばかりだった。
 ただ,米国では,食肉処理に当たる作業員の技術が一定せず,危険部位の除去が完全に行われるかなどについて,疑問視する声が根強かった。今回,その懸念が当たった形だ。
 国際的には,月齢30か月以上の牛を検査対象とすることが大勢だ。日本もこの基準を採用することが妥当だろう。危険部位が確実に除去されていれば,何の問題もない。
 ずさんな米国の対応が引き起こした危険部位の混入問題と,日本のBSE対策のあり方とは,分けて考えるべきだ。
(引用終了)

 この社説を読んで正直どのように感じますか?「そのとおりだ,読売よく言った」と感じましたか?僕はもちろん逆。
 途中でなぜか「問題は,日本の全頭検査が世界でも異例な措置だったことだ」になって,まるで検査官を惑わせるダブルスタンダードがいけないとも言いたそうな論調に変わり,最後は,まったく文脈がつながらないまま「国際的には,月齢30か月以上の牛を検査対象とすることが大勢だ。日本もこの基準を採用することが妥当だろう」で結ばれる。は?

「ずさんな米国の対応が引き起こした危険部位の混入問題と,日本のBSE対策のあり方とは,分けて考えるべきだ」って何を言ってるんだろう。安全委員会の議論で日本のBSE対策のあり方が議論されて,一定の条件のもとでアメリカ産牛肉の輸入を認めたんでしょうが。それを守れなかったんだし,はなから守る気もなかったんだから,分けて考えていいわけないでしょう。逆に「月齢30か月以上の牛を検査対象とする」基準(国際基準と決まっているわけじゃない)を採っていたら,今ごろは特定危険部位である脊柱が入ったまんまのお肉が吉野家に並んでいたわけだ。これが発覚したら日本のBSE対策のあり方は正しかったのか?ってことになりゃあせんかね。

 何をムキになってアメリカの牛肉を擁護したいのかさっぱり見当がつきませんが,そこまで国際基準に照らしたモノの見方が大事だと言うなら,国連が反対したというのにイラクに攻めたアメリカに言われるがままに派遣されちゃった自衛隊に,帰ってこいって呼びかけるぐらいの社説を書いてみろよ。ホリエモンがやってきた株式交換によるM&Aなんてアメリカでは普通にやられていることであって,200億ドルも粉飾したワールドコムの社長は無罪なのが国際基準なのだから,たかが10億円程度の粉飾はたいしたことない,西武の堤は株主構成にウソがあっただけで逮捕されたのは国際基準違反だし,ホリエモンも逮捕されるべきではない,ぐらいの社説を書いてみろよ。このご都合主義者めが。

 社説の内容もおかしい。
 ま,この社説を校了したときはまだ「検査官が日本の基準を知らなかった」というお粗末な事実は新聞社にも伝わっていなかったのでしょう。「なぜこのような混入が起きたのか,?$底的に調べる」必要はありません。この検査官はおそらく多数の牛肉を検査(?)していたけど基準を知らないためにスルーしていたわけで,全頭を検査しているわけでもないし,今回見つかったものは輸入されたものの中からピックアップされた検体にたまたま入っていたものでしょう。そう考えれば,これから多数の見逃された牛肉が脊柱が入ったまんま吉野家に入ってくる可能性もあるわけだ。でもこれが仮に見つかったとしてもマスコミ発表しないだろうね。吉野家としては早く輸入再開したいわけだからね。

「ただ,米国では,食肉処理に当たる作業員の技術が一定せず,危険部位の除去が完全に行われるかなどについて,疑問視する声が根強かった。今回,その懸念が当たった形だ」ってしゃあしゃあと書いてますが,懸念が当たる可能性が高かったから疑問視する声が強かったのであって,その逆ではない。輸入再開するリスクに見合うリターンを日本は得れないことがわかっていたのに,それでも押し切って再開したのだから,本気で責任問題になりますよ,これは。もちろん小泉政権へのパージにはつながっていくでしょう。

 ま,今回の読売の社説がどのように書かれるかは想定内でしたけどね。国際基準をとらない日本が悪いという結論にするだろうってことで。さあこれでアメリカの業界はどう言ってきたか,下の記事を読めばわかりますが,この記事を読んでもまだあなたは読売に同調できますか?

(Jan/20/06 共同通信より引用開始)
【米食肉業界,再禁輸に不満 早期再開求める】
 対日輸出した牛肉から脊柱(せきちゅう)が見つかり日本が再び米国産牛肉の輸入を停止した問題で,米食肉業界や議会関係者からは20日,「米国の規制では危険部位ではない」(全米肉牛生産者牛肉協会)など,不満の声が相次いだ。
 日本の消費者への遺憾の意は聞かれず,逆に「日本が直ちにすべての米国産牛肉の輸入を停止したことは非常に残念」(米国食肉協会のボイル会長)として,日本へ早期の貿易再開を求める考えを強調。「(問題の肉は)農務省が検査し,安全と認めた製品だ」として,食肉処理工場からの出荷の際,輸出条件違反を見逃した同省の検査制度にも批判を向けた。
(引用終了)

(Jan/21/06 時事通信より引用開始)
【日本は冷静な対応を=過剰反応警戒−米上院委員長】
 グラスリー米上院財政委員長は20日,日本が輸入した米国産牛肉に特定危険部位が混入していた問題で,米農務省が再発防止策を打ち出していると指摘,「日本人が今回の事態に過剰反応しないよう促したい」と述べ,日本の消費者に冷静な対応を求めた。
 同委員長は,農務省が新たな検査体制を約束しており,「日本が市場を閉ざさないよう望んでいる」と語った。また,「米国産牛肉は安全だ」と強調し,米国は日本製品の輸入で良識ある態度を取っており,日本側も同様に対応すべきだと主張した。
(引用終了)

(Jan/21/06 時事通信より引用開始)
【米国産牛肉は安全=調査は「技術的違反」が対象−酪農家団体】
 酪農家らで構成する全米肉牛生産者協会(NCBA)は20日,日本による米国産牛肉の再禁輸について声明を発表し,事態を深刻に受け止めるとしながらも,「調査されているのは技術的な違反であり,牛肉の安全性ではないことに留意すべきだ」と強調し,日本に冷静な対応を求めた。
(引用終了)
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2006年01月20日

あらやだわ見つかっちゃった危険部位 読売さんに助けてもらわなきゃ

 世間がホリエモンとヒューザーに注目している間に興味深い記事が配信されました。下の記事を読んで明日の読売新聞の社説を予想しよう。

(Jan/20/06 共同通信より引用開始)
【危険部位混入の疑い 米国産牛肉,成田で発覚】
 中川昭一農相は20日の記者会見で,成田空港に到着した米国産牛肉に,牛海綿状脳症(BSE)の病原体がたまりやすい特定危険部位の脊柱(せきちゅう)が混入している疑いがあると発表した。農水省動物検疫所成田支所によると,これは日本の商社が見本として米国から空輸した牛肉だった。
 米国産牛肉の輸入は,脳などの頭部や脊髄(せきずい),脊柱,回腸といった特定危険部位の除去や生後20カ月以下の牛への限定を条件に,政府が昨年12月に再開したばかり。
 農相は「確認されたら重大な問題だ」と強い遺憾の意を表明。混入が事実であれば,疑いの出た牛肉を扱った米国の食肉処理施設について,再び輸入を停止する意向を示した。
 政府が輸入再開を決めてからわずか1カ月で,安全確保のための輸入の前提条件が大きく揺らいだことになり「見切り発車」との声もある中で再開に踏み切った判断の妥当性が厳しく問われるのは必至だ。
(引用終了)

 これまで数々のトンチンカン社説をばらまいてアメリカ食肉業界に媚を売ってきた読売新聞なら,この事態を受けてどんな社説を書いてくるのでしょうか。ちょっとシニカルに予想してみよう。
※ちなみにアメリカ産BSE牛肉関連で読売が扱ってきた社説については,昨年12/14のエントリ(→リンク)で採り上げましたので,こちらも見ていただけると良いかと思います。

 読売ならこういう主旨で書いてくるかも。ま,ライブドアかヒューザーか所信表明演説を採り上げて,牛肉問題は避けるかもしれませんけど。

  • 日本はようやく米国産牛肉の輸入を再開したというのにあら探しばかりに執着している。たった1件の違反行為が発覚しただけだというのに,またしても輸入が全面的に禁止される恐れが出てきた。
  • せっかく,横須賀の女性に対して強盗殺人を犯した米兵の事件について,治外法権を認めて日本の警察の手が及ばない特権を有している米軍の司令官自らが「雨降って地固まる」と謝罪して,日米同盟の強化が見込まれていたというのにである。
  • 国際的に見ても突出する「思いやり予算」で日米同盟を維持してきたのだ。1頭のBSE牛や1人の日本人の犠牲程度で関係悪化をさせてはなるまい。
  • とはいえ社説子としては違反を犯したアメリカの業者にも苦言を呈したい。せめて解禁3ヶ月ぐらいは気をつけたまえと。ライブドアとヒューザーがお茶の間を賑わしているどさくさに紛れさせたのは名案であったが,いくら忘れっぽい日本人でも,容赦なく襲いかかる増税に耐えようと努力しているサラリーマンの懐を直撃する話である。不注意が過ぎたと言えよう。
  • 強烈なデフレで280円の牛丼を昼に食べないと生活できないサラリーマンの群れが狂喜乱舞して歓迎しているのが,アメリカでは食べない「くず肉」,吉野家カットの米牛肉なのである。彼らは下流社会で負け組が決定している人々である。せめて彼らが美味しいと言っているくず肉ぐらいは食べさせてやるべきなのだ。
  • こんなちっぽけなことでアメリカとの同盟関係を悪化させてはなるまい。郵政民営化によって郵貯・簡保資金でアメリカ国債を買い支えることがようやく決まったところであり,首相が靖国参拝して中国・朝鮮を挑発することでアメリカの指示どおり防衛庁が省に編成される時期にきている。
  • 日米同盟の強化のためには,世界基準による牛肉検査の実施を急がねばなるまい。様々な日本ローカルの条件をつきつけてアメリカを怒らせてはならない。
  • ハゲタカ・サーベラスグループは毎日新聞に地上げ屋だと侮辱され,名誉棄損で1億ドルの損害賠償金を求めている。アメリカのお金持ちもお怒りである。間違ってもこのように国益を損なうような事態を自ら引き起こすようなことはしてはならない。

 ここまで書いたら逆に「あっぱれ」をあげますか(笑)。


(参考記事)

(Jan/18/06 asahi.comより引用開始)
【横須賀の強殺,米司令官ら「雨降って地固まる」と謝罪】
 神奈川県横須賀市で女性(56)を殺害し,所持金を奪ったとして,米空母乗組員ウィリアム・リース容疑者(21)が強盗殺人容疑で逮捕された事件で,ジョナサン・グリナート第7艦隊司令官とジェームズ・ケリー在日米海軍司令官が18日,日本国民と横須賀市民あての公開書簡を発表した。「日本には『雨降って地固まる』ということわざがあるが,この事件が触媒の役割を果たし,日米同盟がより強くなる結果をもたらしてくれるといいと思う」などと述べている。
 「雨降って地固まる」について「非核市民宣言運動・ヨコスカ」メンバーの広沢努さん(51)は「謝る側が使う言葉ではない。市民感覚が分かっていない証拠だ」と話している。
 書簡で2人は謝罪して再発防止に取り組むことを約束し,「日本に駐在している海軍関係者が善良で人の気持ちがわかる人間であることを理解してほしい。彼らは有事の際には危険な場に身をさらすことをいとわない」と強調している。
(引用終了)

(Jan/13/06 共同通信より引用開始)
【米空母の家宅捜索断念 治外法権で,神奈川県警】
 米兵が逮捕された神奈川県横須賀市の女性強盗殺人事件で,県警は13日までに,米兵が乗務していた米空母キティホークに対する家宅捜索令状を請求したが,空母は治外法権が認められており,請求を取り下げた。
 ウィリアム・リース容疑者(21)が「犯行時に履いていたズボンを空母内のごみ箱に捨てた」と供述したため,県警は裏付けのため空母の捜索令状を請求したという。
 県警によると,捜索を求めたのは米海軍横須賀基地に停泊するキティホーク艦内のリース容疑者のベッドやロッカーなど。基地内に係留されている兵員宿泊用船舶内の捜索も予定していた。
 県警は12日,横須賀簡裁に捜索令状を請求したが,簡裁は「1996年の最高裁見解で米軍艦は治外法権とされている」と回答,県警は請求を取り下げた。引き続き基地内のリース容疑者の関係先捜索を検討する。
(引用終了)

(Dec/08/05 琉球新報より引用開始)
【“思いやり予算”日本突出 負担率,世界の50%超】
 米国防総省はこのほど,米国外に駐留させている米軍の駐留経費で,世界中の同盟国による2002年度の負担額をまとめた。それによると,同盟国全体での負担合計額約85億ドルに対し,日本の負担額は44億1134万ドルと50%以上を占め,世界的に見ても在日米軍の存在に突出した費用を負担している現状が明らかになっている。
 国防総省がまとめた報告書「共通の防衛に対する同盟の貢献」によると,日本は在日米軍駐留経費全体の74.5%を負担しており,米軍駐留経費の負担額の比率で見ても,他同盟国の中で最も高い割合となっている。
 世界全体で見ると,各同盟国が拠出した総負担額85億ドルは,米国外の米軍駐留経費総額の50%以上に当たるといい,そのうちの半分以上を担う日本は世界の米軍の他国駐留費用の約4分の1を負担していることになる。
 同報告書によると,在日米軍駐留経費で日本は,直接経費負担が約32億2800万ドル,税金や各種手数料の権利放棄などによる間接経費負担が約11億8300万ドルとなっている。
(引用終了)

(Jan/20/06 asahi.comより引用開始)
【米サーベラス,毎日新聞を名誉棄損で訴え】
  米ヘッジファンド,サーベラス・キャピタル・マネジメントは19日,傘下にある日本の不動産会社と暴力団の関係について報道した毎日新聞を名誉毀損で訴えた。サーベラスは,毎日新聞に1億ドルの損害賠償を求めている
 訴状によると,毎日新聞は1月12日付の朝刊の一面で,サーベラス・グループ系列の不動産会社「昭和地所」(東京都中央区)が行った東京都港区南青山の一等地の地上げに,山口組系暴力団と親しい関係者が関与していた疑惑が浮上した,などと報道。
 これについてサーベラスは,地上げとは「極めて軽蔑的,かつ中傷的用語」とし,毎日新聞の報道はサーベラスの評判に悪影響を与えるものだと主張している。
 毎日新聞のニューヨーク支局は,東京本社の幹部が対応できるまでコメントを差し控える,としている。
 サーベラスは近年,日本に巨額の投資を行っている。
(引用終了)
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2005年12月22日

消費者という言葉にはウラがある あんた達だけくず肉食っとけ

 昨日,有馬温泉でゆったりしてきたのでアップが遅れました。日付をさくっと変更しておいて米国産牛肉の話をしよう。

(Dec/12/05 毎日新聞より引用開始)
【<米国産牛輸入解禁>フードサービス協「解禁内容が不十分」】
 米国産牛肉の輸入解禁について日本フードサービス協会の横川竟会長は12日,「生後20カ月以下という部分再開では停止前の2割程度しか供給されず,消費者の要望には十分応えられない」と解禁の内容が不十分との認識を示した。「再開に2年間という無駄な時間を費やし,消費者,外食業界にとって残念だ」とも指摘した。
(引用終了)

 先日,正論を通して道路財源一般会計化に反論した車業界のトピックを採り上げましたが,今日は愚論を通して業界の利益優先で反論する食肉業界を採り上げます。
 ところどころでこのおじさん,「消費者」という名称を使って,さも国民の総意だみたいな雰囲気で話をしています。さて,実態はそうかな?

(Dec/06/05 WEB埼玉より引用開始)
【75%が米国産食べたくない 牛肉輸入再開で世論調査】
 政府が近く輸入再開を決める米国産牛肉を「食べたいとは思わない」とする人が75・2%に上ることが共同通信社が三,四日行った全国電話世論調査で分かった。牛海綿状脳症(BSE)問題による「安全性に不安が残る」との理由が62・5%と最も多く,根強い不安感が浮き彫りになった。国民の理解を得られないまま「見切り発車」の再開となるのは必至だ。
 輸入再開後の米国産牛肉を「食べたいと思う」と答えた人は21・2%。昨年十二月の電話世論調査と比べると,「食べたいと思わない」が2・7ポイント上昇,「食べたいと思う」が2・6ポイント低下と,ほとんど変わっておらず,国民の拒否感は一向に弱まっていない。
 「食べたいと思わない」とした人は,男性が67・1%に対し女性は82・9%に上り,「食の安全」への強い関心を反映した形。年代別では,「食べたい」とした人が,男性の二十代が29・0%,四十代も37・6%と,高かった。
 「食べたいとは思わない」とした人の理由は,安全性への不安に次ぎ「国産やオーストラリア産で十分」が20・6%。「牛肉は食べない」も9・7%あり,BSE問題による牛肉離れもみられる。
 輸入再開で行政に望むこと(複数回答)では,「全頭検査を行うよう米国に申し入れる」が56・5%と最多。「輸入条件の緩和」は3・3%にとどまったのに対し,「米国が輸入条件を守っているかどうかの監視を強める」が35・1%,「問題あるエサの規制強化」も26・1%で,安全確保を求める声の強さを示した。
 「レストランや外食産業にも産地表示」も31・6%に達した。情報提供への関心も高く,関係業界に一層の取り組みを促している。
(引用終了)

 WEB埼玉ってローカルなところから引用するなよってツッコミも入りそうですが,調査しているのは共同通信であって,たまたま引用しやすかったのがWEB埼玉だったということですのでご了承ください。大手紙も全紙が採り上げていますので。
 さてこの共同通信の調査がどの程度信頼できるのかという基礎的かつ統計学的に重要な問題はちょっとおいときますが,結果をリストにすると,

  • 4人に3人が「食べたくない」
  • 積極的に「食べたい」のは男性の20代で3割弱,40代で4割弱
  • 消費者の過半数はアメリカに全頭検査を求めている
  • 消費者の35%がアメリカの検査を信用していない(監視強化を望んでいる)
  • 3割強は外食産業は産地を隠すな!と考えている

 この調査結果を意図的に無視しないかぎり,あのような厚顔無恥な発言はできないということがわかります。結果から見たら「生後20カ月以下という部分再開では停止前の2割程度しか供給されず,消費者の要望には十分応えられない」というのは真っ赤なウソ。消費者の要望に答えていないのは,部分再開を決めた日本政府ではなくてアメリカ政府でだと国民は言っているわけですから。
 男性20代40代という一番お金がない人たちの声を一方的に「消費者」と理解する,この発言こそが劣悪くず肉を大量に売って儲けている外食業界の本音でしょう。「彼らにとっての」消費者という意味でしか,あの発言は理解できません。愚論による反論です。
 ただし言論の自由は保障されているので言うこと自体は悪ではありません。問題なのは,調査結果を知らずにあの発言を真に受けてしまう人たちがいるということです。ま,情報の取捨選択によって印象が変わるというテーマはこの問題に限りませんけどね。でも,自分たちの業界の利益を守りたいがためにあのような妄言をしてしまうわけですから,どうしようもない人たちだってことは変わりありません。

 ここで話を一般化しましょうか。
 僕が業界の人たちの発言を肯定するときは,国民の大半にとって利益(目に見えるか見えないかは別にして)をもたらすときです。発言を否定したり批判したりするときは,少数の人たちだけが利益を得るときです。
 道路財源の話にあてはめると,ドライバーのほとんどが,自分たちが支払っている道路の通行料とかガソリン税がいつのまにか公務員の給料とか政府の赤字国債に化けているという事態を歓迎するのかというと,そうではないだろうと僕は考えるので(注:僕の主観ですよ),財源の一般会計組入れに反対する業界の人たちの意見はもっともだと思うわけです。ドライバー達の大半が,公務員の給料を負担したいとか赤字国債発行して未来の自分の子供や孫達に負の遺産を残したいと考えるのであれば,業界人の発言は民意を反映していないということになりますけど。ま,そのときはそういう事態に対して僕は危惧すると思います。
 一方で米国産牛肉問題に当てはめると,(調査上)国民の4人に3人が「食べたくない」と思っているものをあえて急いで輸入する必要はないと僕は考えるので,業界人の発言は容認できないわけです。要するに,あんた達が儲からなくなるから反対してるんでしょ,その反論の肉付けのために「消費者」という言葉を自社商品(食品)の消費者に限定させて利用しているんでしょ,ということ。穀物の自給率が上昇して,かつ1ドル300円ぐらいの超円安になっても米国産牛肉にこだわりますかい?超赤字が続きますけど。
 
 ま,いじめるのはこれぐらいにしておこうか。得るものは何もないし。
 対案を出したいところだけど,ここまで話が決まってしまっている段階ではもう遅いな。まだ輸入再開が決まる前なら,税関を通ったらすぐに焼却すべしとか書きましたけど。肉食を控えることぐらいしか思いつかないなあ。次またこのトピックを採り上げるときまでに考えておきます。
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2005年12月14日

読売の相も変わらぬバカ社説読んで師走も過ぎてゆくなり

 アメリカ産牛肉の輸入再開が決まりました。引越し前のブログ(→リンク)で何度も意見表明してきたとおり,僕は今でも反対の立場です。なぜ反対なのかという理由はもういちいち挙げません。決まったことですし,僕のこれからの行動は「できるだけ」アメリカ産だと思われる牛肉を食べないという段階に移ります。
※「できるだけ」と書いたのは,いろいろ知らないものにアメリカ産牛の形が変わったものが入っていて,とても全て排除することは不可能だろうと思うからです。コンソメスープとかインスタントラーメンのスープなどは気をつければ避けれますが,ちょっと外食したときなんかは店が使ってたらもうアウトです。

 で,今日はすでに輸入再開が決まったのにグダグダ言っている各紙の社説について批判していきます。
 まずは日経から。

(Dec/09/05 日本経済新聞社説より引用者による要点箇条書きにて引用開始)
【米産牛肉,信頼回復に努力を】

  • 米国でのBSE(牛海綿状脳症)発生で止まっていた輸入は2年ぶりの再開となるが,安全性への不安を払拭(ふっしょく)できなければ,消費者を米国産牛肉に呼び戻せない。
  • 条件順守にこだわるのは米国・カナダのBSE感染実態が明らかでないためであり,関係者は条件から逸脱しないよう神経をとがらせてもらいたい。
  • 米国産牛肉の輸入量は禁輸前に年間約26万トンあり,国内牛肉市場の4分の1を占めていた。
  • 外食・小売業では輸入再開で約6割が使う意向を示している。
  • 牛肉輸入問題はともすると政治圧力につながりやすいが,少なくとも感染実態の把握を進めて科学的根拠を示さないと条件緩和の議論は進むまい。
(引用終了)
 
 全然あたりさわりのない「面白くない」社説。”何を今更”の典型。「条件順守にこだわるのは米国・カナダのBSE感染実態が明らかでないためであり」って,だったら認めるなっていう社説をもっともっと以前に書いておくべきです。感染実態すらわからないのに輸入再開するという無茶苦茶な論法になぜ正面から向き合って反論しないのか。いや,してこなかったのか。証拠ならいくらでもあるじゃないの。鶏・豚への肉骨粉使用を禁じていない先進国はアメリカだけだし,今日のNHK「クローズアップ現代」でも解説されていたように,その肉骨粉を食べさせた鶏の排泄物(要するに糞)を牛に食べさせているという実態があるんだから。そんなことも知らずに「感染実態すらわからない」なんていい加減なこと書くな。今更こんな社説を出してジャーナリズム面するなよ。

 毎日新聞も日経と面白くない点では同じ。虚偽情報がないだけましだけど,やっぱり面白くない。

(Dec/13/05 毎日新聞社説より引用者による要点箇条書きにて引用開始)
【牛肉輸入解禁 消費者の信頼をどう得るか】

  • 今後の米国・カナダ産牛肉の牛海綿状脳症(BSE)に関する安全は,リスク管理者である両省と米国・カナダの当局に委ねられる。
  • 今回の米国・カナダ産牛肉のリスク評価については,諮問自体が,月齢20カ月以下に限り,特定危険部位を適切に除去した場合という前提がついていた。その前提が適切に守られるか,というリスク評価は要請されなかった。
  • 輸入解禁で,日本の消費者が米国・カナダ産牛肉をどれだけ受け入れるかは,消費者が日・米・加のリスク管理者と食品業者をどれだけ信頼するかにかかっている。
  • 米国・カナダの畜産業者やリスク管理当局は,日本市場の回復ではなく,新市場の開拓というぐらいの気持ちで,日本の消費者の信頼確保に取り組む必要がある。
(引用終了)

 つまらん社説が続きました。次に批判する読売の他も同じようなつまらない「何を今更」社説ばかりでしたので,満を持して読売の社説いきます。要点しぼるのもバカらしい社説だから全部引用します。

(Dec/13/05 読売新聞社説より引用開始)
【検査対象を国際基準に合わせよ】
 国内でのBSE(牛海綿状脳症)検査を,国際水準に合わせるきっかけとしたい。
 米国,カナダ産牛肉の輸入が2年ぶりに再開されることになった。内閣府の食品安全委員会の答申を受け,農林水産省などが禁輸の解除を決めた。
 近く,米国産牛肉が牛丼店で復活し,販売店の店頭にも並ぶ。日米間の“とげ”が取り除かれ,悪化しかけた日米関係の改善に役立つものと期待したい。
 だが,これで問題が完全に解決したわけではない。国内では,BSE検査を免除する牛の月齢を,20か月以下としている。このため,今回輸入が認められる米国産も,20か月以下に限られる。
 欧州など多くの国で,検査対象は30か月以上だ。日本が突出して厳しい姿勢で検査していることに変わりはない。
 国内のBSE対策を,危機対応から正常モードに切り替えるには,検査基準の格差是正が欠かせまい。農水省などは,対象を月齢30か月以上とするよう食品委に改めて諮問し,早急に議論を始めるべきである。
 2003年末に,米国でBSE感染牛が確認され,日本は牛肉の輸入を禁止した。その後,米国の要求に対し,輸入再開を拒否し続けてきた。日本が義務付けていた全頭検査を,米国が実施していないことが主な理由だった。
 国内の全頭検査は,2001年9月に初めて感染牛が見つかったのを契機に,全国的に広がったパニック的な牛肉離れを鎮めるために導入された。
 当時,他国並みに月齢30か月以上だけを対象にすべきだ,との意見があった。だが,農林族議員らの声に押され,世界でも異例の措置が採用された。
 全頭検査は今年の春,ようやく見直された。ただ,国内で確認された感染牛で最も若かったのが21か月だったため,検査免除の対象は20か月以下という,国際的には依然として厳しい水準になってしまった。
 国内ではこれまで,21頭の感染牛が見つかった。しかし,BSEが初めて確認された直後から,牛に対する飼料の規制が強化されている。その後に妊娠して生まれた牛で感染がわかった例はない。
 専門家の間では,今後,日本で月齢30か月未満の牛で感染が確認される可能性は極めて低い,との見方が大勢だ。
 米国は日本に対し,月齢30か月未満の牛肉の輸入を認めるよう要請している。世界貿易機関(WTO)のルールでは,過剰な検疫などで輸入を妨げるのは違反とされる。無用な摩擦を避ける意味からも,国内基準を見直すべきだ。
(引用終了)
 
 この新聞が日本で一番多く読まれているのかと思うと・・・何だかなあ。インチキばかりの社説。ホントに日本の新聞なの?

日米間の“とげ”が取り除かれ,悪化しかけた日米関係の改善に役立つものと期待したい。

 国民の健康を犠牲にしてアメリカの牛肉業界を儲けさせることが日米関係の改善だと読売は言いたいようです。国民あっての国でしょうが。郵政民営化のようにお金とられておしまいっていう話ではなくて,狂牛病のリスクが子孫累々にまで及ぶんだぞ。BSEがヒトに感染したクロイツフェルトヤコブ病の患者がアメリカで急増している事実だとか,そういう大事な報道をせずに何が日米関係だ。日本が独立国として(アメリカの対等な同盟国として)立派にやっていかないといかんというときに,若い世代やさらに次の世代の健康を損なうような決定を喜んでどうする。

欧州など多くの国で,検査対象は30か月以上だ。日本が突出して厳しい姿勢で検査していることに変わりはない。
 国内のBSE対策を,危機対応から正常モードに切り替えるには,検査基準の格差是正が欠かせまい。農水省などは,対象を月齢30か月以上とするよう食品委に改めて諮問し,早急に議論を始めるべきである。


 この理屈で言えば(後段で読売自身が書いているように)日本で全頭検査の結果見つけることができた21ヶ月とか23ヶ月の狂牛は見つからないってことになります。ホントにバカだな。

当時,他国並みに月齢30か月以上だけを対象にすべきだ,との意見があった。だが,農林族議員らの声に押され,世界でも異例の措置が採用された。

 農林族を簡単にバカにするな。彼らは悪い側面もあるけど日本の食料自給率の低下に歯止めをかけるために既存の農家を発奮させる手段としていろんな利権を使っているだけです。読売のような売国新聞ごときが批判していいことではないってことぐらい分かれよ。「他国並みに」ってことにこだわるんなら,他国並みに食料自給率を100%近くにすることを提言しろよ。牛の検査なんていう小さな話題で「他国並み」とか,しらじらしい言葉を使って国民を誘導するな。

国内ではこれまで,21頭の感染牛が見つかった。しかし,BSEが初めて確認された直後から,牛に対する飼料の規制が強化されている。その後に妊娠して生まれた牛で感染がわかった例はない。
 専門家の間では,今後,日本で月齢30か月未満の牛で感染が確認される可能性は極めて低い,との見方が大勢だ。


 いつの間にか「国内」の話にすりかえられて,30ヶ月がいけないという論調に変わっています。ここまでやるか。アメリカでは牛に対する飼料の規制は全く強化されておらんだろうが。相変わらず,SRM(特定危険部位)を砕いて作った肉骨粉を食べた鶏の糞に糖蜜をかけて牛に食わせているじゃないか。NHKですら,今日の番組で「鶏の排泄物を牛に食べさせている」と言ってたんだぞ。
 
 ホントにどうしようもない新聞ですね。大事な事実を伝えずに,やたらと小さな世界基準にこだわる。そうやって国民の目を欺いて間違った世論を作り出そうとする。もっと大所高所からの社説をビシッと載せられんのかね。ま,このBSE問題をめぐる数々の社説とかジャイアンツを見れば,読売グループがいかに時代の流れを読めていないかが分かりますね。

(参考)
 読売新聞のアメリカ産牛肉輸入問題についての社説を掲載しておきます。自説がぶれていないという点は評価してあげてもいいけど,間違いを認めないっていうのは醜いですね。

(May/27/05 読売新聞社説より引用開始)
【米国産牛肉 輸入再開の条件は整っている】
 米国の対応策は,日本が牛肉の輸入再開を認めるのに必要な条件をほぼ満たしている。食品安全委員会は迅速に結論を出すべきだ。
 農林水産省と厚生労働省が,米国産牛肉の安全性について,食品委に諮問した。米国産牛肉の輸入再開には,日本産と同程度に安全である,と食品委が判断することが必要だ。実際の審査を担当する食品委の専門家グループが,近く検討に入る。
 2003年末に,BSE(牛海綿状脳症)に感染した牛が米国で確認されたことをきっかけに,米国産牛肉は1年半近く,輸入が禁止されている。
 米国は,感染牛がカナダから購入されたものであることなどを理由に,輸入再開を強く求めてきた。日本は,すべての牛についてBSE感染の有無を調べる全頭検査を米国が実施していない,として要求を拒んできた。
 食品委は今月初め,日本が続けてきた全頭検査を見直し,20か月齢以下の牛の検査を免除しても問題はない,と結論付けた。検査で確認された最も若い感染牛が,21か月齢だったためだ。
 この結論を出すまで,半年以上の時間がかかった。当初は2,3か月で終了すると見られていた。だが,専門家グループが3週間に1回程度しか会議を開かなかったうえ,一部の委員が過剰に資料提出を求めたことなどで,手間取った。
 いたずらに時間を費やす事態を繰り返してはなるまい。専門家グループは,場合によっては集中審議を開くなど精力的に議論し,早期決着を目指すべきだ。
 日本の検査システムの変更で,輸入再開のハードルは大きく下がる。
 検査なしでも構わないとする20か月齢以下の牛を確認する手法については,肉質による判定で十分可能,との認識で日米当局が一致している。
 米国は,日本に輸出する牛肉から,脳や脊髄(せきずい)などの特定危険部位を日本同様,すべて除去することを約束した。
 専門家グループの検討課題は,政府間協議などで事実上,決着済みだ。
 家畜に関する国際基準を決める国際獣疫事務局(OIE)は,骨を取り除いた牛肉について,無条件で輸出入を認めることを,週内に決める見通しだ。
 OIEの決定は,加盟国に対する拘束力はないが,世界貿易機関(WTO)での紛争処理の判断基準になりうる。日本が牛肉の輸入許可に当たって月齢を条件とすること自体が,提訴された場合,問題になる可能性もあるということだ。
 日本の関係者は,こうした動きも考慮に入れて政策判断をする必要がある。
(引用終了)

(Jun/26/05 読売新聞社説より引用開始)
【米BSE2頭目 輸入再開の議論は粛々と進めよ】
 米国内でBSE(牛海綿状脳症)に感染した2頭目の牛が確認された。
 しかし,日本が検討中である米国産牛肉の輸入再開問題に,直ちに影響する事態とは言えまい。審査を担当する食品安全委員会の専門家グループは,粛々と議論を進めるべきだ。
 米国での最初のBSE感染牛は,カナダから輸入されたが,今度は米国生まれの可能性が高い。カナダと米国の牛肉市場が密接な関係にあることを考えれば,米国生まれの感染牛が出ることは,ある程度予想されたことだ。しかも,8歳を超える高齢の肉牛である。
 日本が輸入再開を認めるかどうか検討しているのは,20か月齢以下の若い牛が対象だ。
 米国側は,対日輸出分については,20か月齢以下であることを保証し,BSEの原因となる異常プリオンがたまりやすい脳や脊髄(せきずい)など特定危険部位を完全に取り除くことを約束している。
 そうであれば,日本側の輸入再開の条件は,基本的に満たされている。
 米国の2頭目の感染牛は,昨年11月に簡易検査で陽性となった。確認検査に回したところ,その時は「シロ」と判定された。その後,米農務省の内部監査局の勧告で再検査し,日本や欧州で実施されている「ウエスタンブロット法」という高精度の手法で調べた。
 その結果は陽性で,英国の専門機関の検査で最終確認された。
 米国の確認検査に問題があることがわかり,米農務省は今後,日本などと同じ手法で検査する方針を示した。正しい判断と言えよう。BSE汚染がどれだけ進んでいるかを正確に知ることが,対策の第一歩となるからだ。
 精度を上げれば,感染牛の確認数が増えることが予想されるが,肝心なのは,危険な牛肉を市場に出さないことだ。米国でも,特定危険部位を除去する対象の牛を広げることなどが,消費者の信頼を高めるのに重要だろう。
 日本では,2001年9月に初めてBSE感染牛が見つかって以来,全頭検査が行われてきた。これまで450万頭を検査し,20頭の感染を確認した。
 最も若い感染牛が21か月齢だったため食品委は先月,20か月齢以下の牛について,検査しなくても問題はないとの報告をまとめた。全頭検査という,世界でも異例の措置を解除するのは当然だ。
 国際的には30か月齢以上の牛をBSE検査の対象とするのが普通だ。日本の検査対象を世界標準にそろえることも,今後の検討課題である。
(引用終了)

(Oct/25/05 読売新聞社説より引用開始)
【米国産牛肉 輸入再開を遅らせる政治の怠慢】
 過去2年間,禁止されてきた米国産牛肉の輸入が,年内に再開される見通しが強まった。
 安全性を審査している食品安全委員会の専門調査会が,「日米の牛肉のリスク差は非常に小さい」とする答申原案を示した。今後,リスク評価について詰めの議論を行い,近く決定する見込みだ。
 食品委は,原案が決まればそのまま正式答申とする方針だ。それを受け,農林水産省などが年内に禁輸措置を解除する運びとなる。
 だが輸入再開までに,あまりに時間がかかり過ぎているのではないか。この間に日米関係は,米軍基地の移転問題などに牛肉問題も加わり,良好な関係が失われつつある,との見方もあるほどだ。
 専門家の議論も大切だが,重要な政策課題には政治の出番が必要だ。「政治が前面に出て対応すれば,これほどの時間はかからなかった」との指摘を,重く受け止めるべきだ。
 2003年末に,米国で初めてBSE(牛海綿状脳症)の感染牛が確認され,日本はすぐ輸入を禁止した。輸入牛肉の約半分を米国産が占めていただけに,牛丼チェーンなどに大きな影響が出た。
 米国は再三にわたり,輸入再開を求めたが,日本が国産牛に義務付ける全頭検査を実施していないことなどを理由に,日本側は拒否してきた。
 問題は,世界で全頭検査を導入していたのは日本だけだったことだ。国内からも疑問視する声があった。米国との摩擦をきっかけに議論が始まり,半年もかかって,ようやく解除にこぎ着けた。
 その過程で,米国は対日輸出分について,日本の基準に合わせる譲歩案を提示してきた。脳や脊髄(せきずい)など特定危険部位を完全に取り除いた20か月齢以下の牛に限る,という内容だ。
 輸入解禁の是非について食品委には,米国が危険部位の除去などを確実に実施するかどうか,疑問視する声が依然としてあるのが現実だ。
 だが,米国側が約束を守るかどうかは農水省などが厳しく点検すべきことだ。約束履行を前提に食品委が議論すれば,容認の結論が出るのは自然の流れだ。
 輸入が再開されたとしても,BSE問題が全面解決するわけではない。国内の検査対象は21か月齢以上だが,国際的には30か月齢以上が大半だ。それでも安全上の問題は起きていない。
 日本の基準は,国際標準から突出している。米国に限らず,どの国から見ても異様に映るだろう。こうした問題の是正には,政治が責任を持って対応しなければならない。
(引用終了)
posted by 時をかける僧侶 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(1) | アメリカ産牛肉問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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